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2024/05/19 10:49 |
The morning

たまには余裕もって更新してみる。
というかこれから追い込みに入るので
今更新しておかないと一日のうちに更新できないっていう

そんなわけで一日小噺です。もう12月とか……早すぎるよ
そして確実に冬の祭典が近づいているということでもありますね^ω^
わたしはオフラインでの活動はしていないので、
原稿で死にそうになっている方々の新刊を首長くして待つだけの
ヌルい師走です^p^まじたのしみ!!


先日宣言した通り、今月は兄貴のおはなしです。
だが気付いたのが、
兄貴、単体だと無害^q^
苦し紛れにシンジも出してみたもののgdgd感が大いに否めません。
あれー…? なんでいつもはあんなに大暴れするのに
今回こんなにおとなしいんだろう^ω^
というくらい大人しいです。

本当は最初、一日小噺用には
兄貴のはなしではなくジュンヒカ(ゲーム)ばなしを書いていたんですが、
どんどん暗澹としてきてしまって、しかも長くなってしまったので
それはまたの機会に公開するとして、
気分を変えようと思って兄貴ばなしを書いたのです。
そんなわけなので、暗くはないですが兄貴が大人しいです。いつもと別人です。


===============

 
 

育て屋の朝は早い。
昇る太陽と共に起きて、まずは晩のうちに下拵えをしておいた、
ポケモンたちの朝食だ。
預かっているポケモンは多いことも少ないこともあるが、
たいてい太陽の主張が幅をきかせはじめる頃までにこの作業は終了する。
ポケモンたちを庭に放して(一部気を遣わなくてはならないポケモン以外)、
レイジは自分の朝食をのんびりとりながら新聞に目を通す。
食後のコーヒーを淹れていると、突如電話に呼び出された。

「……おはよう、シンジ。トバリは今日も良い朝だよ」

電話のディスプレイに映るのは弟のシンジだ。
にっこりと笑いかけて朝の挨拶をすると、
弟は見るからに寝起きで不機嫌といった調子で、
おはようもそこそこにディスプレイのこちらを睨み付けた。

「…………兄貴。あいつらに何を喋った」

あいつら、とは恐らくサトシ達のことだろう。

「知られて困るようなことは喋ってないと思うけどね」

コーヒーを一口啜ってレイジがそうとぼけると、
シンジは不機嫌を増幅させて言った。

「困るかどうかは兄貴が決めることじゃないだろう」

至極尤もな言い分ではある。
レイジは片眉を吊り上げて同意を示すと、

「そうだね。
で、シンジは具体的に何故困ったんだ?」

と切り返した。
沈黙が長いので回線がおかしいのかと思った瞬間、

「…………俺は、あいつらに干渉されたくない」

目線を斜め下に泳がせてシンジは呟いた。

「で?
……俺が何か言ったことと、彼らがお前に関わろうとすることに
関係があるんじゃないかって?」

レイジがそう返すと、シンジは目線をそのままに頷いた。

「彼らと関わることの何が嫌なんだ?
人もポケモンも、色々なものに触れながら成長していく。
他人から干渉されることを拒んでばかりいたら、
シンジ、旅に出た意味がないよ」

コーヒーをもう一口啜ってからレイジが続けると、
またもシンジは長い沈黙を電波に乗せた後、

「……フン。
…………朝から電話なんかして悪かった。切る」

そう言って受話器を置く音で兄を遮断した。



レイジも受話器を置くと、振り向いて部屋を見渡した。
自分が旅をして手に入れた、
各地のジムバッジやバトルフロンティアのシンボルが並んでいる。
弟は自分を超えるだろうか。
いざその日が来たら、自分は何を思うのだろう。
寂しいだろうか、嬉しいだろうか、それとも悔しいだろうか。
そんなことを考えながら、シンボルが一つ足りない額を手に取り、目を細めた。


 

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2008/12/01 01:03 | Comments(0) | 小話

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