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2024/11/29 05:19 |
それは他愛の無い
 
御機嫌よう!
今月は暗くないDPtライバルとヒロインです。暗くないです。爽やかです

そしてしばらく一日小話は休止となります。

=============
 

爽やかな春の風が吹き抜ける湖畔。
ベンチなどと洒落たものが一切置かれていない自然のままの水際で、
少年と少女は並んで寝転がり、空を見上げていた。
比喩でなく、雲がひとつもない、遠い空だ。
小型の鳥ポケモンと思しき小さな隊列が、のんびりと視界を横切った。

「ムックルだ……」

少女が呟くと、少年はそうだな、と小さく答えておもむろに上半身を起こし、
モンスターボールをひとつ取り出した。
両手で包み込むように持ったそれは、ムクホークのボールである。

「……俺たちが最初にポケモンとバトルしたの、ここだったよな」

少年は湖面に視線を移してそう言う。

「……相手はムックルだったね」

少女は目だけで少年の表情を伺った。

「俺が最初に捕まえたポケモンもムックルだった」

「そうだったんだ。私もだよ」

今度は顔ごと少年を向いて、少女は笑顔を見せた。
え、そうだったの、と少年は少しだけ驚くと、

「そういえばお前も最初の頃使ってたっけ、ムックル。
今は使ってないよな」

「うん。フタバの家の警備員になってるの」

「あー、あのムクホークがそうなのか。
……って、俺お前がムクバードとかムクホーク使ってるの見たことないぞ」

いつの間にそんなに育ててたんだ、と訝しがる少年に、

「ジュンの知らない間に、私がどれだけ頑張ってたかがわかるんじゃない?」

少女は片目をすがめて笑ってみせる。

「……う。ヒカリ、なんかお前性格悪くなった?」

少女はころころ笑うばかりだった。


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2009/05/01 23:58 | Comments(0) | 小話

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